あの日から、
この国で生まれる歌に
「未来」というフレーズは消えた

――エンターテインメントが世界を席巻し、アーティストたちが絶大な力を持っている時代。
彼らは、その表現で、発言で、行動で、大衆の心に強く訴え、時に政治や経済に大きな影響を与え、国家にとっては脅威となった。
政界とエンターテインメント界で互いにバランスを保っていた力関係も崩れつつあり、危機感を募らせた各国政府は、アーティストたちの活動を管理するために、アーティストのランク認定制と活動制限を法制化すべく動き出した。

そして日本――
政府は「国際競争力の向上のため、国を挙げてエンターテインメント分野を強化する」ことを名目に、「芸術文化産業省(Ministry of Arts and Culture Industry, MACI)」を新設。
アーティストを認定制にし、付与するランクに応じて国からの援助を行うことを発表した。
しかし、政府の真の目的は、アーティストによる大衆への影響力を抑制すること。
そして、すべての「供給」を管理することで社会における「権力」と「利益」を独占すること。
自由な活動を禁止されたアーティストたちの中には、政府に対し抗う道を選ぶ者たちがいた。

束縛と抑圧からの解放を求めて立ち上がるパフォーマーたちの革命が、ついに始まる。